業務適正化で働き方改革を 財政審、教員増の根拠要求

財政制度等審議会(財務相の諮問機関)は10月24日、財政制度分科会を開き、文教・科学技術分野の財政上の課題を議論した。発表によると、教職員を増やすことには根拠となるエビデンスを求めた。教員の働き方改革では、事務の合理化や部活動の総量規制など業務の適正化を進めるべきだとした。

文科省が来年度概算要求で教職員定数の改善として2615人の教員増を盛り込み、2026年度までに1万8910人の教職員定数の増加を求めていることに対し、少子化による自然減や改正義務標準法による基礎定数化によって児童生徒当たりの教職員数は増加すると言及。教職員をさらに増やす必要性は、定量的・客観的なエビデンスやPDCAサイクルの確立が前提となると指摘した。

教員の働き方改革に関しては、教員が事務負担や地域対応、部活動などに負担感を抱いていると提起。その上で、市町村の判断により市町村費負担事務職員の配置が地方交付税交付金の算定上の人数を下回っていること、多くの中学校で教員の希望とは無関係に全員が部活動の指導に当たり、平日で平均2時間、土日では6.3時間の活動をしている点を取り上げた。

改革を進めるにはまず、▽教委からの事務・調査の厳選・合理化▽総量規制を含めた部活動の在り方の見直し▽市町村費負担事務職員の適切な活用――などを通じて教員がより多くの時間を授業に充てられるよう、業務の適正化を求めた。

新学習指導要領で小学校5年生から「外国語」が教科化されることにより、授業時数が23時間増加することについては、2016年度の教員勤務実態調査から、すでに新学習指導要領の年間の必要授業時数(964時間)を上回る1031~1178時間の授業がすでに実施されていると推計。これを踏まえ、▽必要な授業時数を上回って実施している授業の「外国語」への振り替え▽中学校教員も含めた教員配置の見直し▽外部人材の活用やそのための免許制度の見直し――などによって対応すべきだとした。

さらに、文科省が示した適正規模(12~18学級)を満たさない学校が小学校で44.8%、中学校で51.6%あることに触れ、教職員1人当たりの負担軽減や経験・専門性などのバランスの取れた教員配置を実現するためにも、統廃合などによる学校規模の適正化が必要だとした。

私立高校の授業料の実質無償化については、安定的な財源確保の徹底を求めるとともに、東京都で公立高校の生徒数減少につながっていることなどを踏まえ、国・地方の役割分担を考え直す必要性を指摘した。

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