教育イノベーションに脚光 都内で国際会議、課題も  

シンガポール政府の取り組みについて話すウェンシャン・シューさん=11月5日、東京都千代田区、小松亜由子撮影

新しい教育の選択肢を提供しようと、教育イノベーション協議会が主催する国際会議が11月4~5日、都内で開かれた。既成概念にとらわれない教育の新しい担い手をサポートするため国内外の先進事例が取り上げられ、参加者は多様化する教育ソリューションに手応えを感じた。

「シンガポールの事例から見るEdTech 国家戦略」と題するパネルディスカッションが5日に企画され、オンライン学習プラットフォームで知られる米Udemy社のケビン・H・ジョンソンCEOが駆け付けた。「日本の教育は米国より質が高い」と述べた上で、「自主学習の進め方に課題がある。従来の学習スタイルでは技術の進歩に追いつくことができない」と問題提起した。

シンガポール政府で新たなリカレント教育を推進しているウェンシャン・シューさんは、シンガポールで進行する少子化と労働市場の縮小を引き合いに出し、「政策や考え方を大きく転換し、生涯にわたって学習を続けるシステムを確立しなければ、時代の変化に対応した人材を育てることはできない」と訴えた。さらに4000以上のコースを持つオンライン学習を政府が提供していることに触れ、「開始してから2~3年しかたっておらず、4000以上の中から自分に適したコースを選択するのが難しいといった課題はある。今はまだ試行錯誤の段階だと考えている」と率直に語った。

「オンライン教育は既存の教育をどう変えるのか?」と題したパネルディスカッション=同

「オンライン教育は既存の教育をどう変えるのか?」と題したパネルディスカッションも5日に開かれ、オンライン学習動画サービスを提供する「学びエイド」の廣政愁一社長がオンライン学習の可能性を取り上げた。「質の高いものをたくさんの人に届けることができ、教育の機会均等につながる」と説明し、「スクー」の森健志郎社長は「インターネットだからこそできるコンテンツを、より多くの資金を投入して開発する必要がある」と課題に言及した。

 

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