SNS相談でシンポジウム 座間事件受け群馬県が報告

あいさつをする江口清貴代表理事・理事長=11月13日午後6時、東京都千代田区、板井海奈撮影

全国SNSカウンセリング協議会が主催するシンポジウムが11月13日、都内で開かれた。SNS(会員制交流サイト)を使った青少年対象の相談事業に取り組む教委、教育センターなどが成果や課題を報告した。自治体関係者ら約170人が出席した。

事業報告をしたのは▽兵庫県教委▽群馬県教委▽大阪府教育センター▽さっぽろ青少年女性活動協会――の4団体。

神奈川県座間市のアパートで9人の遺体が見つかった事件で、群馬県内の女子高校生が被害に遭った。群馬県は事件を受け、無料通信アプリ「LINE」による相談事業「ぐんま高校生LINE相談」を立ち上げ、県内の高校生約5万6000人を対象に今年8月20日~9月23日に試行した。

県によると、相談時間は午後6時から同10時までで、新学期開始前後の8月25日から9月3日までは相談終了時間を午前0時に延長した。

その結果、試行期間中に延べ361件(207人)、1日平均10.3件の相談が寄せられ、1人当たりの平均相談時間は1時間33分41秒だった。最も相談件数が多かったのは8月28日の23件で、2学期始業式前後に相談が増加する傾向が確認された。

相談対応率は約89%で、相談時間内にアクセスしたにもかかわらず43件(23人)に応答できなかった。学年別では1年生が37.4%で最も多く、2年生は16.6%、3年生は16.1%だった。性別では女子が64.0%を占めた。

相談内容で一番多かったのは「友人関係」(87件)で、次いで「心身の健康」(62件)、「学業・進路」(59件)と続いた。虐待など深刻な内容にもかかわらず相談者の属性が把握できないため、通報できない事例もあったという。

同協議会の江口清貴代表理事・理事長はシンポジウムで「われわれの目標は子供たちがSNS経由で相談できる窓口を常設すること。カウンセラーの育成にもさらに注力し、クオリティーを上げていく」と話した。