教委「会議」を異例の視察 酒田市が先進の戸田市訪問

戸田市教委の定例会議を視察する酒田市教委(右手側)=11月15日午前9時半すぎ、藤井孝良撮影

山形県酒田市教委の教育委員が11月15日、先進的な教育改革で知られる埼玉県戸田市を訪ね、同市教委の2018年第12回定例会を視察した。教育委員らが他の自治体の教育委員会会議を視察するのは異例で、教育委員による提案制度をはじめとする戸田市の取り組みを参考にしたいと酒田市が依頼し実現した。

戸田市は教育委員会会議の活性化に取り組み、▽会議ごとに教育委員自らが議題を設定する教育委員提案制度の導入▽事務局は分かりやすく丁寧な説明を心掛ける▽国や県の通知、最新の教育事情を教育委員に情報提供▽教育委員が発言しやすい環境づくり――などを進めている。

15日の定例会でも、教育委員から提案のあった特別支援教育の充実や戸田市が導入しているリーディングスキルテストの成果について、担当職員が取り組み状況をデータや写真を元に説明。教育委員からの質問も相次ぎ、活発な議論が展開された。

会議後の意見交換会で、戸ヶ﨑勤戸田市教育長は「議決だけでなく、学校現場の状況や教育施策について具体的に提案してもらうのも教育委員の役割だ。事務局側も分かりやすく丁寧な説明を心掛けるようにすることで、施策の本質的な理解につながる」と説明した。さらに「教育委員は教育委員会事務局の上司であるという発想を持つことが重要だ。合議体のメンバーにすぎないという意識では、隠蔽(いんぺい)体質を招く。何でも相談できるようにすることで、隠し事がなくなる」と強調した。

村上幸太郎酒田市教育長は「教育委員会の形骸化に危機感を持っている。戸田市の『学び続ける教育委員会』という姿勢に圧倒された。教育施策の背景にある考え方を含め、教育委員が情報を共有できるような工夫を考えたい」と感想を述べた。

関連記事