自殺予防会議で疑問の声 SOS出し方教育は言葉先行

19年度第1回児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議=11月19日午後4時、文科省、板井海奈撮影

文科省は11月19日、「児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議」の今年度初の会合を開いた。子供が信頼できる大人に助けを求め、大人もそれを正しく受け止める「SOSの出し方に関する教育」の実施状況をはじめ、児童生徒の自殺予防についての取り組みや課題を審議した。

同会議は2017年に改定された自殺予防大綱を受け、SOSの出し方に関する教育を含めた自殺予防教育の在り方を審議し、留意事項の整理や指導例をまとめた資料を作成するのが目的。今後、有識者へのヒアリングを実施し、年度内に議論を取りまとめる方針だ。

19日の会合では「SOSの出し方に関する教育」とこれまで推し進めてきた自殺予防教育とのすみ分けについて疑問の声が相次いだ。

委員からは「『SOSの出し方に関する教育』という言葉が先行して内容が明確になっておらず、現場が混乱するのではないか」「従来の自殺予防教育に取って代わったように、連続性のない新しいものが入ってきた印象だ。これまでの取り組みの延長線上で考える必要がある」「どれだけ良い教材を作っても、教職員の合意形成を図らなければ児童生徒たちの心に響かない」などの意見が出た。

今年度の初会合が11月になったことについても「児童生徒の自殺予防は非常に重要な議題なので、4月から議論したかった。なぜこんなに遅れたのか」と事務局側の姿勢を厳しく批判する声があった。