ロボット制御に挑戦 高校生が小学生に教える

小学生に最先端のロボット技術を講義する野村准教授=11月20日午後1時半分すぎ、藤井孝良撮影

小学生が大学の教員や高校生からロボットプログラミングについて学ぶ授業が、11月20日、さいたま市の埼玉県立浦和北高校(小池真也校長、全校生徒1008人)であった。近隣の市立大久保小学校(金子要一校長、全校児童276人)の5年1組の児童が、埼玉大学教育学部の野村泰朗准教授や同校の生徒から教わりながら、ロボット制御に挑戦した。

同じ地域にある大久保小、浦和北高、埼玉大による小・高・大が連携したロボットプログラミングの授業は今年で9年目の取り組みとなる。

授業は90分で実施された。まず、野村准教授が社会で実用化されているロボット技術について小学生に解説。野村准教授は「日本は世界の中で最もロボットが身近にある。だからこそ、これからの社会をつくっていく皆さんがロボットやプログラミングを学ぶ必要がある」と語り掛けた。

次に災害救助を想定し、黒いテープをセンサーで読み取りながらジグザグに進むライントレースロボットを、できるだけ速いタイムで障害物から近い位置で停止させる課題を提示した。班ごとに分かれた小学生は浦和北高の学校選択科目「実用基礎プログラミング」を受けている2、3年生の高校生から、プログラミングの仕方やロボットの操作方法を教わった。課題の計測は3回実施され、小学生は高校生からアドバイスを受けながら試行錯誤を繰り返した。

高校生に教わりながらプログラミングに挑戦する小学生=同

参加した小学生は「初めてのプログラミングは難しかったけど、高校生が親切でとても楽しかった。家や学校でもやってみたい」と感想を話した。指導役となった高校生は「準備に1カ月をかけ、みんなで何をするか話し合った。自分たちがしっかり分かっていないと小学生には伝わらない。実際にやってみせることを意識した。小学生の楽しそうな笑顔を見られて、やって良かったと思った」と手応えを感じていた。

授業を担当した浦和北高の岡村起代之教諭は「生徒は小学生を教えることに意欲的で、教えることを通してプログラミングの本質や制御の重要性に気付いた」と高校生への教育効果を強調した。

引率した大久保小の宮﨑大樹教諭は「児童のプログラミングへの興味関心が高まるのではないか。専門としている人の指導を受けられるのはありがたい」と述べた。金子校長は「学習指導要領の改訂を前に、プログラミングを学べるのはいいチャンスだ。高校のプログラミングの授業は小学校の教員にとっても参考になる」と話した。

野村准教授は小学校のプログラミング必修化について「小学校段階ではプログラミング的思考を身に付けさせることが重要で、必ずしもコーディングだけをやればいいわけではない。プログラミング的思考は体育や算数など、これまでの授業の中でもできる。新しい物が加わるというより、言語活動を拡張すると捉えてはどうか」と提起した

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