高等教育の将来構想を答申 中教審、働き方改革も議論

答申を浮島副大臣に手渡す北山会長(右)=11月26日午後3時すぎ、文科省、藤井孝良撮影

中教審は11月26日の総会で「2040年に向けた高等教育のグランドデザイン」をとりまとめ、柴山昌彦文科相に答申した。2040年ごろの高等教育の姿を想定し、文系・理系の枠を超えた普遍的な知識理解や汎用(はんよう)的技能を身に付けた人材を育成するため、高等教育を学習者本位に転換することや、地域の高等教育機会を確保しながら各大学の強みを生かす地域連携プラットフォームの構築を盛り込んだ。総会ではこの他に、初等中等教育分科会の学校における働き方改革特別部会で検討が進む答申骨子案などを議論した。

グランドデザインは、17年3月6日の中教審総会で諮問された「我が国の高等教育に関する将来構想について」を踏まえ、大学分科会将来構想部会が中心となり、第4次産業革命の進展や本格的な人口減少社会の到来など、社会が大きく変化する中での高等教育機関の将来構想を検討してきた。

中教審の北山禎介会長は「文科省は答申を十分に尊重し、わが国の未来を見据えた教育改革の実現に向け、関係諸施策の充実や必要な制度改正に迅速に取り組むことに期待する」とあいさつした。答申を受け取った浮島智子副大臣は「わが国の大学について、国際競争力が低下しているのではないか、高等教育を受けた学生には社会で活躍できる力が身に付いていないのではないか、18歳人口が減少する中で高等教育が現状の規模で適切なのかなどの課題がある。答申で示された提言をしっかり受け止め、法改正を含めた関係施策の推進に取り組んでいきたい」と述べた。

学校における働き方改革の答申骨子案に関する議論では、委員から「働き方改革による子供や保護者へのメリット・デメリットを示すべきだ」「給特法は本格的に見直しを検討する時期にある。教員の自由度を重視し、裁量労働制のような給与制度も考えられるのではないか」「スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置をしたくても、資格を持っている人が少なく、確保できない地域もある。外部人材の養成についても視野に入れるべきだ」などの意見が出た。

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