働き方改革で給特法改正を 教育学者の会が緊急提言

教育学者の会による緊急提言(同会HPより)

教員の長時間労働問題の根本的な解決のために、給特法改正を――。教育学者らが作る「学校の働き方を考える教育学者の会」は11月27日までに、緊急提言を同会ホームページで発表した。中教審の学校における働き方改革特別部会に向けて、給特法見直しと、年単位の変形労働時間制の導入見送りを求めている。同会は給特法改正の署名活動をしている現職教員の斉藤ひでみ氏(仮名)と12月上旬に共同会見を開く。

呼び掛け人には、市川昭午・国立大学財務・経営センター名誉教授、藤田英典・共栄大学教授、佐藤学・学習院大学教授、広田照幸・日本大学教授(日本教育学会会長)の4人が、賛同人には内田良・名古屋大学准教授や大内裕和・中京大学教授、本田由紀・東京大学教授らが名を連ねている。

提言によると、公立学校の教員は給特法によって、過労死ラインを超える長時間労働に歯止めがかけられることなく、過酷な労働を強いられていると指摘した上で①給特法の抜本的な改正に向け、中教審答申で法改正のための方策や工程を明記すべき②年単位の変形労働時間制は長時間労働の縮減に資するものではなく、教員は一年を通じて繁忙期と言ってよい状況にあり、見送るべき――と訴えている。

市川教授は同会ホームページで「最近、全国的に採用試験の受験者数の減少が目立ち、深刻な教員不足に悩む地域もあるなど、教育の将来を危惧させる事態が生じている。これは教員労働の過酷化によるところが大きい」と強調。私立学校や国立学校の教員には労働基準法が適用される一方で、公立学校の教員には給特法が適用される理由も見いだし難いと指摘した。

同会事務局を務める内田准教授は教育新聞の取材に対し、「中教審の議論も大詰めを迎えているが、給特法の問題にはほとんど踏み込まず強引に変形労働時間制を導入しようとしており、危機感を覚えている。斉藤氏のように現場の教員が声を上げている中、教育学者は声を上げずにいていいのか」と話した。

あなたへのお薦め

 
特集