冬山登山や雪上活動認めず 栃木、雪崩事故受け指針案

栃木県教育委員会の登山計画審査会は11月29日までに、高校生の安全な登山を目的にした登山計画作成のためのガイドライン案をまとめた。冬山登山や雪上活動訓練は認めない一方、標高が低く積雪のない山は登山を認める方針とした。ガイドラインは年内に公表する予定。

栃木県では2017年3月、那須町で登山講習中だった県立大田原高校山岳部の生徒7人と教員1人が死亡する雪崩事故が発生。児童生徒にとって安全な登山計画の立案が課題になっていた。

ガイドライン案は基本的な考え方として▽登頂ではなく安全を第一に、準備を含めた登山活動を通じて知識・体験を得ることを登山の目的とする▽登山計画の立案を通じて安全対策の点検の徹底と緊急時の適切かつ迅速な対応を促す▽各学校が計画書を作成する際の注意点を分かりやすく示す――ことを掲げた。

冬季の登山については積雪のある冬山登山をはじめ、雪上歩行訓練、幕営などの雪上活動訓練は学校教育活動として実施を認めず、標高が1000メートル未満で積雪のない山での登山は認める。登山を認める山や登山ルートは県教委が登山計画審査会と協議し指定。認められた山でも降雪があった場合は登山を中止する。

登山を実施する場合には、生徒10人に対して1人の教員や指導員、登山アドバイザーらが引率する。原則として引率者の少なくとも1人は登山指導の経験が5年以上必要であり、さらに日本スポーツ協会認定の指導員資格か国立登山研修所における県指定の研修に参加した人のいずれかを含めることが条件。引率する教員に対しては▽生徒と共に登山計画を立案する▽保護者に登山活動の概要を知らせ、参加の承諾を得る▽生徒の健康状況や危険箇所、天候の変化などに細心の注意を払い、安全な登山の実施を最大の目的とする▽下山後、校長に速やかに報告し、報告書を県教委に提出する――ことなどを求めた。