「夢」プロの成果を報告 静岡県、多忙解消に弾み

「未来の学校『夢』プロジェクト」ポスター

静岡県教委は12月12日、2016年度から進めてきた「未来の学校『夢』プロジェクト」の成果報告会を静岡市で開いた。プロジェクトは教員の多忙化を解消し、子供と向き合う時間や教材研究、授業改善の時間を確保するのが目的。県内の全公立小・中学校の校長ら約700人が出席し、モデル校に指定された小・中学校4校が取り組みを報告した。

4校は大学教員や企業の協力を得て「校務の整理」「教職員の意識改革」の二つの視点から3年計画で研究を進めてきた。今年度は研究の最終年度。

「部活動における負担軽減」を研究に取り上げた中学校は、「顧問が鍛える部活動」から「生徒に目標を持たせ自ら努力する部活動」への意識改革を進めてきた。スポーツ医科学の専門家から適正な部活動時間の助言を受け、効果的・合理的な部活動運営に励んだ結果、長時間勤務が軽減されたと発表した。時間に余裕ができたことで教員自身が学びを得られるようになり、授業改善につながったと語った。

教員の意識改革に重点的に取り組んだ小学校は、▽加配教諭配置による教頭や主幹教諭の負担軽減▽校務支援ソフトの円滑な運用の工夫▽単純な事務的作業の業務アシスタントへの割り振り――など、校務分担の見直しを進めた。研究当初は教職員が従来の校務を手放すことができず、成果が思うように上がらなかった。「アシスタントの人員が増えても、教員の意識が変わらないと効果は発揮されない」と振り返った。

その他、放課後学習の支援や校内の見守りを通じて地域サポーターと連携した小学校、退庁時刻の上限を設定し長時間勤務する教職員を縮減した中学校がそれぞれ、成果を報告した。

報告会に参加したプロジェクト委員会委員の武井敦史・静岡大教職大学院教授は「校務や勤務時間の見える化で働き方改革が前進した」と評価し、成果を県内全ての小・中学校に広めてほしいと訴えた。