残業代払ってほしいと陳述 埼玉・教諭の口頭弁論開始

さいたま地裁(裁判所HPより)

教員の時間外労働に残業代が支払われないのは違法だとして、埼玉県内の公立小学校に勤める男性教諭(59)が県に約242万円の未払い賃金の支払いを求めた訴訟の第1回口頭弁論が12月14日、さいたま地裁であった。県側は、支払い義務はないとして請求棄却を求めた。

男性教諭は意見陳述で「働き方改革が叫ばれている今こそ、教員の仕事を明確にし、残業に対してはきちんと残業代を支給し、労働時間を減らす方向に持っていくことが求められている」と指摘し、「私のやっている今の時間外勤務の仕事は、残業代を出すことに値しないのかを、裁判所をはじめ全国の皆さんに問いたい」と訴えた。

男性教諭の代理人である若生直樹弁護士は「超勤4項目に該当しない業務に関して時間外労働が命じられた場合も、労基法第37条の適用が除外されることを、給特法が予定しているとは考えられない」と述べた。

9月に男性教諭は提訴した。訴状によると、公立学校の教員は「教育職員の給与等に関する特別措置法(給特法)」で基本給の4%にあたる「教職調整額」が支給される代わりに、時間外手当や休日手当は支払われない。法律上、時間外労働とみなされるのは▽生徒の実習関連業務▽学校行事関連業務▽職員会議▽災害時の緊急措置――の「超勤4項目」のみで、部活動指導を含むその他の業務は全て「教員の自発的行為」としている。

閉廷後、男性教諭は取材に対し「たくさんの傍聴人がいて、皆さんも関心があるんだと思いました。裁判で勝つか負けるかではなく、公立学校の教員の現状を知ってもらいたい」と語った。