内容厳選と時数確保求める 学術会議が家庭科に提言

「生きる力の更なる充実を目指した家庭科教育への提案」

日本学術会議は12月18日までに、小・中・高校の効果的な家庭科教育の実現に向けた提言をまとめた。家庭科は学習領域が広範に及び、技術習得までの授業時数が少ないとして、単位数や時数を確保し、学習内容を厳選するよう求めた。

提言は、現行学習指導要領における家庭科教育は「食べる」「被服をまとう」「住まう」「子供を産み育てる」「家庭生活を営み社会の中で生きる」の五つの領域について、学んだ知識・技術を生活の場面に応用し実践する教科であるにもかかわらず、授業時数や必修単位数が少なく、実習の時間が十分確保できていないと指摘。限られた授業時数で効果的に実践力を習得できるようにする必要があるとした。一方、「食べる」「被服をまとう」「住まう」については実習を含め、小・中・高で関連性を持たせた授業モデル案を示した。

小学校の家庭科は、「生活」や「道徳」「総合」で学ぶ内容の類似点が多く、中でも「家庭」は生活を通じて内容を理解する教科の位置付けを明確にする必要があるとした。中学校は「技術・家庭」の教科名で二つの分野が重なり、一貫性に欠ける状況が生まれることから教科編成の見直しを訴えた。

高校の「家庭基礎」は2単位で実習をほとんど含まず、社会人としての自立の時期が近い高校生にとって内容が不十分であると強調。生命維持や出産・育児、家庭生活など全領域に関する実習に少なくても2単位分を増やすよう求めた。