特支高等部の新指導要領案 卒業後の自立促す内容に

特別支援学校高等部の学習指導要領案を説明する担当者ら=12月19日午後4時すぎ、文科省、藤井孝良撮影

文科省は12月21日、特別支援学校高等部の新学習指導要領案を公表した。1月19日までパブリックコメントを実施する。告示済みの小・中・高校の新学習指導要領と同様、主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を基本的な考え方に据え、障害の重度・重複化、多様化への対応や卒業後の自立と社会参加に向け、内容を充実した。

文科省によると、新しい特別支援学校高等部の学習指導要領案は、生徒の卒業後を重視したカリキュラム・マネジメントを計画的・組織的に実施することを規定し、社会的・職業的な自立に向けたキャリア教育の充実を柱にした。

視覚障害、聴覚障害、肢体不自由、病弱の各障害の特性に応じた指導上の配慮も手厚くした。具体的には▽空間や時間の概念を活用した場の状況や活動過程の把握(視覚障害)▽音声、文字、手話、指文字などを活用した意思の相互伝達の充実(聴覚障害)▽体験的な活動を通した的確な言語概念などの形成(肢体不自由)▽間接体験、疑似体験、仮想体験などを取り入れた指導方法の工夫(病弱)――を盛り込んだ。

2022年4月から成人年齢が18歳に引き下げられるのを受け、特に知的障害では、教科の「社会」で参政権を、「家庭」で消費者教育を取り上げるなど、関連の内容を充実させた。さらに障害の程度に応じて、小・中・高校の新学習指導要領の内容の一部を取り入れることができる規定を新たに加えた。

新学習指導要領は22年度から年次進行で実施する。ただし、「総合的な探究の時間」は19年度から、知的障害における「特別の教科 道徳」は20年度から先行実施する。新学習指導要領の解説は今年度内に公表する予定。

特別支援学校高等部の学習指導要領案はe-Govのホームページで確認できる。

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