ICT活用で探究学習を加速 都内で体験イベント

探究学習のシミュレーションに取り組む=12月22日午後4時40分、東京都新宿区、小松亜由子撮影

「ICTを活用した探究学習体験」と題する教育イベントが12月22日、都内で教員を対象に開かれた。主催は「教育と探求社」とコードタクトで、約20人が参加した。中学・高校の探究学習の事例や、ICTを活用した探究学習のシミュレーションが取り上げられた。

朋優学院高校(東京都品川区)は、授業にICTを活用することにより、各生徒が同級生の発表にクラウド上でコメントし合ったり、収集した資料や考察した内容を保存したりしていると報告し、「深い学びにつながっている」と説明した。さらに探究学習について触れ、企業から課せられた「ミッション」を遂行するため、調査・企画のインターンシップに取り組んでいることを踏まえ「課題解決能力が育成されている」と紹介した。

シミュレーションでは、参加した教員がICTを活用した探究学習を体験した。テーマを「身近にいる『困っている人』の課題を解決する」に設定し、グループごとに「引きこもっている人」「職場からすぐにいなくなってしまう人」などを「困っている人」と位置付け、課題の解決に向けて話し合った。グループから出たアイデアや意見は付箋に記された後、タブレット端末を通じて発表され、相互に良い点を評価したり新たなアイデアを出したりして、会場は次第に盛り上がった。

参加者による意見交換では、ICT環境の整備に関する課題が関心を集め、「ICTの活用事例が十分に広まっていないため、効果を知らない教員の方が多く、導入に踏み切れない」「企業は販売実績を増やそうとしてICT関連機器やソフトウエアに多くの機能を持たせるが、50代以上の教員が使うならシンプルな方がいい」「ICTの導入には、適切なツールを選んだり使い方を教えたりする『ヒト』、タブレット端末やプロジェクターなどの『モノ』、Wi-Fi環境を整備する『カネ』が不可欠だが、どれも勤務校にない」などの声が相次いだ。

【訂正】第1段落にあった「教育と探究社」を「教育と探求社」に訂正しました。