【記事「教育コンテンツ丸ごと体験 日本教育基準協会が企画」関連】文科省は対応が遅い? EdTechで生徒と触れ合う

高校におけるEdTechの活用事例を発表する山本達也教諭=12月23日午後3時20分、東京都文京区、小松亜由子撮影

「未来の教育コンテンツEXPO2018」では12月23日、EdTechなど新たな学びをテーマにしたパネルディスカッションと基調講演もあった。

パネルディスカッションは「これからの教育が目指す未来の姿」をテーマに企画され、日本介護協会の左敬真理事長が深刻な介護業界の人手不足に触れ、「学校教育と社会がシームレスにつながることで、介護などの社会課題を若い人が真剣に考えるようになるのではないか」と問題提起した。

ソニー・グローバルエデュケーションの礒津政明社長は「文科省は新たな動きを導入するまで時間がかかるが、経産省は産業界からの要請に応じて速やかに事業に着手する」と経産省を評価する一方、「日本の学校教育は世界から高く評価されている。今後も世界の流れに取り残されず、発展し続ける必要がある」と文科省に注文を付けた。

経産省の柴田寛文・教育産業室長補佐は「新しい取り組みを次々導入するところは経産省の長所だが、長続きしないのが短所だ」と打ち明けた上で、「教育は百年の計で、長く取り組まなければ成果につながらない。文科省や総務省と連携し、各界からの意見を得ながら日々アップデートしていきたい」と語り、2020年代の学校教育は経産省が取り組むEdTechと学び合いが主流になると強調した。

茨城県立石岡商業高校の山本達也教諭は「高校におけるEdTechの取り組みと生活指導」と題し、基調講演した。導入したEdTech教材を宿題に活用している自身の事例を取り上げ、課題の配信日と提出日、生徒の到達度、進み具合に触れた。「自動で集計・分析されたそれらのデータを基に生徒を個別指導している。導入以前には4割程度だった宿題の提出率が、導入後は96.2%まで上がった」と説明した。

「EdTechの活用は、課題配信を中心に考えている。小テストや宿題の作成・採点業務が軽減され、生徒と触れ合う時間が増えた。把握するのが難しかった校外における生徒の勉強方法や学習時間帯も把握できるようになり、踏み込んで指導することが可能になった」と締めくくった。

【訂正】「ソニー・グローバルエデュケーションの礒津政明社長」に訂正しました。