【教育ニュース記者回顧(2)】部活動ガイドライン策定 運動、文化両部節目の年

白熱した議論が繰り広げられた、文化部活動のガイドライン作成検討会議(東京都港区)

今年は学校部活動にとって、大きな節目の年になった。3月に運動部、12月に文化部のガイドラインが策定され、活動時間や休業日の目安が決まった。

7月から4回にわたって開かれた「文化部活動の在り方に関する総合的なガイドライン作成検討会議」の取材が強く印象に残っている。委員各自の部活動や教育に対する価値観や考えがぶつかり合い、議論は毎回白熱し、原稿に収まり切れなかった。

文化部の中でも、特に吹奏楽部は長時間練習の現状が色濃く、議論でもたびたび俎上(そじょう)に載った。委員の一人、全日本吹奏楽連盟の丸谷明夫理事長が「われわれはそんなに悪いことをしてきたのだろうか」と悔しさをにじませていたのが忘れられない。丸谷委員は会合で、ある中学校吹奏楽部の顧問から届いたという手紙を読み上げた。そこには、市のガイドラインで活動時間が大幅に減り部員も自身も戸惑っていることや、これまでの指導法が否定されたように感じる憤りが記されていた。

部活動の経験は、児童生徒や教員にとって学級活動とは一味違ったやりがいや達成感を感じられる、貴重なものに違いない。反面、熱中し過ぎるあまり学校生活に支障を来したり、負担感の一因になったりする危険性をはらむことを忘れてはならないだろう。妹尾昌俊委員は「学校教育の一部である以上、部活動は指導要領の範囲で行うべき」と何度も繰り返した。

座長である長沼豊・学習院大学教授は、最終会合の終盤、「このガイドラインは文化部の活動を規制するものではなく、文化部の良さをさらに広めていく前向きなものとして捉えてほしい」と呼び掛けた。

策定された二つのガイドラインが全国の教員にとって、自身と部活動の付き合い方を再考するきっかけになってほしいと願う。(I)