特支高等部の新指導要領を告示 パブコメは196件

文科省は2月4日、特別支援学校高等部の新学習指導要領を告示した。小・中・高校の新学習指導要領と同様に、主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を基本的な考え方に位置付け、障害の重度・重複化への対応や、卒業後の自立・社会参加を想定した内容を充実させた。告示に先立ち実施されたパブリックコメントには、196件の意見が寄せられた。

新指導要領は2022年度から年次進行で実施する。ただし、移行措置として「総合的な探究の時間」は19年度から、知的障害における「特別の教科 道徳」は20年度から先行実施する。

視覚、聴覚、肢体不自由者、病弱の各障害では、生徒の障害の状態や特性、心身の発達段階に応じた指導上の配慮を充実。重複障害に関する教育課程の取り扱いについても、生徒の学びの連続性を確保する視点に立った基本的な考え方を規定した。

22年4月から成人年齢が18歳に引き下げられるのを受け、特に知的障害では、教科の「社会」で参政権を、「家庭」で消費者教育を取り上げるなど、関連の内容を重視した。さらに、障害の程度に応じて、小・中・高校の新学習指導要領の、内容の一部を取り入れられるとする規定を新たに設けた。

自立と社会参画に関しては、キャリア教育の充実や学校卒業後の生涯学習の促進、障害のない子供との交流・共同学習の機会づくりを盛り込んだ。

18年12月21日から19年1月19日にかけて実施したパブリックコメントでは、「家庭」で、知的障害のある生徒が実生活の金銭管理をする上で必要な「予算を超えないようにやりくりする力」を育む内容が必要との意見や、「障害のある生徒と、ない生徒が共に学ぶことをカリキュラムとして設ける必要がある」という指摘があった。