図形学習にプログラミングを活用 自ら見いだすよう導く

正多角形を画面上に描くプログラミングに挑戦=2月1日午後2時10分、東京都立川市、小松亜由子撮影

「プログラムを活用して正多角形のきまりをたしかめよう」とめあてが読み上げられると、児童の顔が輝いた――。東京都立川市立上砂川小学校(神田恭司校長、児童594人)で2月1日、5年生の算数の授業が公開された。

同校は、国立教育政策研究所が指定する「実践研究協力校」や都教委の「プログラミング教育推進校」として、新学習指導要領の本格実施に向けた研究を進めている。

この日、習熟度別クラスで最も学習が進んでいる児童を対象に行ったのは、プログラミングを取り入れた図形の学習。プログラミングを通じて思考を深め、自ら算数の公式を見いだすよう導く授業を、教員ら約100人に披露した。

青木信人教諭はまず、さまざまな正多角形の「辺の数」「中心角の大きさ」「内角の大きさ」を各自で考えさせた。児童は補助線を引いて計算したり、教科書の図に分度器を当てたりして表に記入していく。

プログラミングで気付いた図形の性質を確認=2月1日午後2時30分、東京都立川市、小松亜由子撮影

次に教諭は、プログラミングアプリでさまざまな正多角形を描くよう指示した。画面上に置かれた指示カードは、「まっすぐ進む」「左へ進む」「右へ進む」の3枚。左右へ進む際の角度は、キーボードに数値を入力して指示する仕組みだ。

学習を重ねるうちに児童は、プログラムで指示する角度と外角が一致することを発見。さらに、外角は360度を図形の角の数で割ればいいと気付いた。その結果、計算したり分度器を使ったりしなくても外角が分かり、中心角や内角もそこから導けるという結論に達した。

授業を見学した教員らは「図形の学習は苦手とする児童が多いが、今日の授業では生き生きと楽しそうに活動していた」「図形の性質を自分で発見したという経験は、今後も生かされる」と評価。終了後、教諭や市が契約するICTサポーターに質問が殺到した。

同校がプログラミング教育で重視するのは、「日常生活の中で『今より、もっとよくしたい』という課題を発見し、その課題解決にコンピューターやロボットを活用するにはどうしたらいいかを考えさせること」。授業担当者は「プログラミング体験を通じて、論理的思考力や創造力を養いたい」とし、現在の取り組みに手応えを感じていると語った。