医療的ケア検討会議が最終まとめ案 対応策を明記

最終まとめ案が出された医療的ケア検討会議

文科省の「学校における医療的ケアの実施に関する検討会議」は2月13日、第9回会合を開き、最終まとめ案を示した。日常的なたんの吸引や胃ろう、経管栄養などを必要とする医療的ケアの増加に伴い、教育委員会や学校に求められる対応策や留意点を明記した。

最終まとめ案では、医療的ケアの種類や頻度による画一的な対応ではなく、医療的ケアの状態や個々の教育的ニーズに応じた指導が必要だとした。医療的ケア児が小・中学校への通学を希望するケースもあることから、医療的ケア児の就学先を決める際には、教育委員会も交えた早期の教育相談・支援と丁寧な合意形成を求めた。

学校で医療的ケアを実施する際には、学校ごとに実施要領を策定し、医療的ケア安全委員会を設置するなど、安全に実施できる体制の構築を明示した。医療的ケアの実施にあたっては、主治医との連携は不可欠で、医療的ケアに詳しい医師を学校医に委嘱することも重要だとした。

また、医療的ケアとして学校が対応できる範囲について、保護者との共通理解を図り、保護者の付き添いは、本人の自立を促す観点から、必要な場合に限るよう努めるべきだとした。災害時に必要な医療機器や非常食の準備について、事前に保護者と協議することも明記した。

スクールバスによる通学中の医療的ケアは、看護師による対応を基本とし、安全面から、バスを停車させた上で実施することとした。

検討会議座長の下山直人・筑波大学教授は「インクルーシブ教育が叫ばれ、小・中学校への医療的ケア児の就学も増えている。医師、看護師、保護者の協力を得ながら体制をつくった上で医療的ケア児を迎えなければ、良い教育はできない。これまでの医療的ケアの経験を全国に広め、生かしていきたい」と強調した。

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