「子供から学ぶ姿勢を」 インクルーシブ教育で研修会

リーダーシップについて講演する勝野正章校長

2月14、15日に東京大学本郷キャンパスで開催された、インクルーシブ教育のためのワークショップ・校長リーダーシップ研修「『みんなの学校』をつくるために校長はなにをすべきなのか」では、同学大学院教授で、教育学部附属中等教育学校の勝野正章校長が「インクルーシブ教育のためのリーダーシップ」について講演。「インクルーシブ教育は個人の問題ではなく、社会システム、社会構造の問題と捉えることが重要。多様性や差異を心地よいと考えられることが『みんなの学校』であると言える」と述べた。

勝野校長は、インクルーシブ教育の実践に、統制・命令型のリーダーシップは障壁となる可能性があると指摘。「そうではなく『チーム学校』のような分散的リーダーシップや、サーバント・リーダーシップ(支援型)が必要だ」と述べた。

また、多様性を尊重しない、伝統的なシステムに忠実な人が校長に任用されているケースも少なくないと指摘し、「校長自身が気づかずに排除的な実践を進めていることもありうる。まずは校長が自分自身を見つめる必要がある」と強調した。

その後のワークショップでは、「いつも暴れてしまう子供が教室にいる場合、どう対応すればよいのか」との参加者からの問いに、ファシリテーターを務めた大阪市立大空小学校初代校長の木村泰子氏は「例えば、授業中に机を倒した子に、教員はどんな表情で、どんな声をかけるのか。『なんで机倒したんやと思う?』と、その子供から学ぶ姿勢を取ることが重要だ。その子を見る周りを育てていく。ピンチをチャンスにしていくべきだ」と述べた。

研修終了後、参加者は「教室に足を運んで、子供が困っている理由を一緒に探していきたいと思う」「教員が子供をみんなの前で叱りつけることで、周りの子供に排除する考え方を植え付けてしまっているという話が非常に心に残った。困ったときに『何か困っているのかな?』と問いかけることで、仲間を理解しようとする子供たちを育てるチャンスになる。この考え方を職場に広めたい」と感想を語った。