「次世代教育」テーマに研修会 先進的な実践を発表

VRを活用した野球部の練習を紹介

「これからの時代を生きる生徒のための次世代教育」をテーマとした研修会「FES in Shotoku 2019」が2月22日、聖徳学園中学・高校(東京都武蔵野市)で開催された。テクノロジーを活用した先進的な取り組みを共有する狙い。教員ら約200人が参加する中、iPadなどICT機器を活用した教育実践がワークショップ形式で発表された。

「感覚で教えるド根性練習辞めました」をテーマに発表したのは、桜丘中学・高校広報戦略室の中野優室長。元々同校の体育科教諭であった同室長は現在も硬式野球部監督を務めており、ICTを活用してさまざまな課題の解決に取り組んだ事例を説明。

都心部にある同校はグラウンドが狭く、テニスコート2面分程のスペースで硬式野球部、テニス部、バトン部などが同時に活動している。そこで、素振りにVR(仮想現実)カメラを導入したり、投球やスイング、走塁をタブレットやドローンを使って撮影させたりして、自身のプレーの短所などを分析しながら課題を把握し、目標を明確にするよう指導。広い場所が確保できなくても生き生きと練習できるよう工夫しているという。

他にも、センサーが内蔵された球やバットを取り入れ、それらで取得したデータは全て保存。監督は練習場所にいられないときでもタブレットを通じて個別に指導でき、さらに部員同士のミーティングもタブレットを用いて全員が1カ所に集合しなくてもできるようにした。「フレックスタイム制」の導入により、各自がその日の目標を達成できれば練習を終えられるようにしたという。

iPadでの曲作りを体験する参加教員

「漫然と練習するのではなく、各自が考えながら意欲的に取り組み、活動が主体的になり、成果が上がった」とし、「それまでは退部者が常にいたのが、ICT導入からは3年連続退部者が0となり、手応えを感じている」と締めくくった。

東京成徳大学中学・高校の和田一将教諭はiPadなどに標準でインストールされているソフト「GarageBand」を活用して曲作りをさせる実践を発表した。同校は1人に1台タブレットを配布し、校内のどこでもインターネットに接続できる環境を整備。生徒は和田教諭が作成した解説動画で操作方法を習得しオリジナルの音楽を作成していると説明。

この作成を体験した参加者は「いろいろな楽器を組み合わせられる」「想像したよりもずっと簡単」と感想を述べ、「生徒も楽しんで取り組める」「プレゼン発表する際にBGMにすればモチベーションにつながる」と語り合った。