【震災から8年②】 「防災・減災教育に全校で取り組む」

「東日本大震災メモリアルday」で報告する生徒

東日本大震災を風化させない大切さを伝えたい――。全国で2例目の「災害科学科」を備える宮城県多賀城高校(佐々木克敬校長、生徒810人)で3月2、3日の両日、「東日本大震災メモリアルday」と銘打った追悼行事と、ESD活動報告会があった。

「東日本大震災メモリアルday」では、黙とうをささげた後、佐々木校長が講話。「私たちは防災・減災教育に全校を挙げて取り組む、パイロットスクールとしての役割がある。どうすれば一人でも多くの命と暮らしを救うことができるのか、真剣に発信していかなければならない」と訴えた。

ESD報告会では災害科学科が、津波の高さを示す波高標識の設置など、地域貢献活動について報告。生徒会執行部も「震災を風化させないよう、私たち一人一人が忘れてはならないこと、全国の人々や次の世代に伝えていくことの重要性を改めて感じた」と述べた。

「東日本大震災メモリアルday」に先立つ3月1日の卒業式では、災害科学科初の卒業生33人を送り出した。ほとんどが進学し、今後も防災・減災に関する専門知識を深めるという。

式後、生徒らは「授業で訪れた石巻市立大川小学校で遺族から話を聞き、人の命を守りたいと強く願うようになった。災害現場で活躍できる自衛官になりたい」「同級生の自宅が震災で全壊したと知った。進学して建築士になり、災害に強い家を建てたい」と意欲を語った。

同校は2016年度にユネスコスクールに加盟、18年度には文科省「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」に指定された。▽防災学習▽自然科学学習▽国際理解教育――を柱にした、ESDの視点から工夫した指導が高く評価され、18年12月には「ユネスコスクール最優秀賞」を受賞した。