入試面接で結婚や出産の質問 医学部生1割超が経験

医療現場の差別問題を訴える医学連メンバー

医学部の入試面接で、1割超の医学部生が結婚や子育てなどのライフイベントに関する質問を受けたことがある――。

医学部の学生らによる全日本医学生自治会連合(医学連)は3月12日、厚労省で記者会見を開き、医学部の学生を対象に実施した性別や年齢による差別体験に関する実態調査の中間報告を公表した。調査では、学生の3人に2人が医師としての将来の働き方に不安を感じていることも分かった。

調査は昨年11月から今年3月までに、全国の大学医学部の学生を対象に実施し、2月1日時点で回答を得られた50医学部の2186件を対象に分析したものを中間報告とした。

中間報告によると、医学部の入試面接で「結婚や出産、育児、介護などの際、どのように働く予定か」といったライフイベントに関する質問を受けた学生は14%と、7人に1人を占めた。

それらの質問の中には「結婚するつもりはあるか。出産、育児で退職するつもりか」「男性医師は女性医師と結婚した場合に家庭に入ってほしいが、女性医師は家事育児に専念したくないのか」など、性別を理由にキャリアの多様性を否定するような内容もあった。

医学部の不正入試や医師の過重労働の実態を受け、将来の働き方について不安に思うかを聞いたところ、▽とてもそう思う 21%▽まあ思う 46%▽あまり思わない 25%▽全く思わない 8%――だった。

医学連はこうした結果を踏まえ、性別や年齢を理由とした不公平な扱いの禁止をはじめ、医師の労働環境の改善、柔軟なキャリア設計ができる研修制度の改善などを提言。

医学連中央執行委員の小島里香さん(山梨大学3年生)は「大学は付属病院で臨床医として働けるかどうかで学生をみている。本来、大学は学問を追究する場であるはずだ。医学を純粋に学びたい人が入れるような環境にすべきだ」と、現状の医学部教育の在り方に疑問を投げ掛けた。