修学旅行中に全校生徒の名簿紛失 電話番号や保護者名も

2017年度漏えい経路・媒体別事故発生率(ISEN提供)

新潟県の長岡市教育委員会は3月12日、同市立中学校2年の修学旅行中、全校生徒に当たる1~3年生156人分の個人情報が記載された生徒名簿1冊を引率教諭が紛失していたことを明らかにした。名簿には生徒・保護者の氏名、住所、電話番号、部活動などが記載されていた。市教委学校教育課の小池隆宏課長は「管理体制を強化するとともに、危機管理意識の徹底と再発防止に努める」とのコメントを発表した。

同課によると、修学旅行は3月11日から2泊3日の日程で、2年生の57人が参加していた。教諭は保護者との連絡のため、全校生徒分の情報が記載された名簿をバッグに入れて持ち歩いていた。京都市内の宿で初日の11日夜、教諭が荷物を整理していたところ紛失に気付いた。利用した交通機関に問い合わせをしたものの見つからず、学校が12日午後、新潟県警に遺失物の届け出を提出、保護者全員に電話で謝罪した。修学旅行は予定通り実施した。

同様の事例では、東京都教委が3月4日、公立中学校の主任教諭が生徒132人分の氏名や電話番号が記載された緊急連絡網を、使用台帳に記載せず、校長の承認を得ないまま持ち出し、校外で紛失したと発表。また、同日、都内公立小学校教諭が児童100人分の氏名や電話番号が記載された緊急連絡網を、使用台帳に記載せず、校長の承認を得ないまま持ち出し、自宅付近で連絡網を入れたバッグごと紛失したことを明らかにした。

教育ネットワーク情報セキュリティ推進委員会(ISEN、委員長:山西潤一富山大学名誉教授)によれば、2017年度に小・中・高・特別支援学校・大学で起きた個人情報の漏えい事故は182件で、延べ12万6571人の個人情報が漏えいした。月別では4月がもっとも多く21件、次いで2月が20件、3月が19件だったという。漏えい経路・媒体では、「書類」がもっとも多く60.0%、次いでUSBメモリが15.8%だった。

ISENは修学旅行など宿泊行事での漏えいの危険性について、▽大量の荷物で両手がふさがり、一部を置き忘れる▽打ち合わせなどで荷物を置いた際に、盗難に遭ったり置き忘れたりする――などがあると指摘。「教員はあわただしさで『うっかり』が発生しやすくなる」と注意を喚起している。