障害者の生涯学習で報告書 特支で移行期の学びを充実

障害者の生涯学習の報告書をとりまとめた有識者会議

学校を卒業した後の障害者の学びの推進について議論していた文科省の有識者会議は3月14日、第16回会合を開き、障害者の生涯学習の推進方策に関する報告書をとりまとめた。関係機関と連携し、ニーズを踏まえながら、障害者が地域の中で学び続け、社会に参加していくために必要な取り組みや人材育成の在り方を示した。特別支援学校に対しては、卒業後を見越した移行期の学習の充実を求めた。

文科省が2018年度に障害者を対象に実施したアンケートによると、学校を卒業した後に、学習の場やプログラムが身近に「ある」と感じているのは3割にすぎず、「一緒に学習する友人、仲間がいない」との回答は7割に達した。

こうした現状を踏まえ、報告書では▽本人の主体的な学び▽学校教育から卒業後における学びの接続の円滑化▽福祉、労働、医療などの分野と学びの連携強化▽障害に関する社会全体の理解向上――を重視すべき視点として打ち出した。

特別支援学校に対しては、新学習指導要領を踏まえ、生徒の在学中から地域の社会教育施設での学習機会について情報提供したり、土日に生徒が生涯学習のプログラムに参加することを促したりするなど、特別支援学校と卒業後の学びの継続・連携の方策を例示した。

また、移行期に求められる学習として、学校教育を通じて身に付けた資質・能力を発展させる学習をはじめ、コミュニケーション能力や社会性を伸ばし、卒業後に自立できるようにするための学習の充実が重要だとした。

この他に、特別支援学校の同窓会組織が学びの場を継続的に開催することの有効性もうたわれた。

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