人権侵犯としての体罰200件 学校でのいじめは3千件

教員が関係した事案の推移

2018年の1年間で、法務省の人権擁護機関が人権侵犯事件として取り扱った学校のいじめ事案は2955件(前年比6.8%減)だったことが、同省の発表で3月19日までに分かった。教員が関係した人権侵犯事案は1106件(同13.9%減)で、そのうち体罰は201件(同23.6%減)だった。

人権擁護機関が人権侵犯事件として扱った事件数は全体で1万9063件あり、前年比2.4%減。うち、学校でのいじめ事案(2955件)の占める割合は15.5%だった。また、教員が関係した事案(1106件)の占める割合は5.8%だった。

人権擁護機関が実際に救済措置を講じたケースとして、児童が同級生から複数回にわたり暴言を受けたり、蹴られたりしたにもかかわらず、学校が十分な対応をしていなかったとして保護者から法務局に相談があったケースでは、法務局の調査で学校が必要ないじめ防止対策を採っておらず、教育委員会も表面的な指示にとどまっていたために、被害者が不登校になるなど、問題が重大化していたことが明らかとなった。法務局は教育委員会と校長に再発防止を要請した。

また、小学校の教員から同級生がたたかれたり、暴言を吐かれたりしていると、小学生が「子どもの人権SOSミニレター」に投稿したケースでは、法務局が情報提供元を秘匿した上で、学校に聞き取りを実施。学校はその事実を把握していたにもかかわらず、その教員に対して具体的な指導をしていないことが判明した。

法務局からの提案を受けて、学校はアンガーマネジメント研修を導入。教員は被害児童への対応を改めるとともに、学校全体で見守る体制を構築したという。