相談1万1千件超 SNSを活用した相談体制構築事業で

SNSの相談窓口に寄せられた内容

全国30自治体が取り組んだ、SNSを活用した相談体制の構築事業で、昨年末までの9カ月間に1万1039件の相談が寄せられたことが分かった。3月25日に開かれた、文科省のいじめ防止対策協議会の会合で公表された。相談内容では、友人関係や学業・進路、いじめ問題などが多かった。

文科省の「SNS等を活用した相談体制の構築事業」を実施した19都道府県、8政令市、3市町村を対象に、2018年4月1日~12月31日までの相談状況を集計した。相談の受け付け日数や時間帯、使用するSNSなどは各自治体で異なる。
それによると、相談員と生徒がやり取りできる「双方向相談」では平均390件、通報のみ可能といった「一方向相談」では平均161件の相談があった。

相談対応時間では「30~60分未満」が最も多く2684件、次いで「10~30分未満」(2343件)、「60~90分未満」(1821件)が続いた。相談内容では、「友人関係」が最も多く2418件、次いで「学業・進路」(1086件)、「いじめ問題」(1066件)、「心身の健康・保健」(909件)、「教職員との関係」(601件)が続いた。

相談がSNSから電話に移行したケースが113件、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーと連携して対応したケースが4件あった。警察に緊急通報した5件の中には、「薬物を大量摂取したという相談が、高校2年生から寄せられた」と委託事業者から報告を受けた教育委員会が、警察に連絡。警官が自宅に駆け付け、大事に至らずに済んだ事例もあった。

会合に出席した同事業の事業者からは「相談のやり取りがテキストに残るので、ケースを分析することで相談員の研修に役立てられる」「スマートフォンを持たない生徒へのケアという視点から、学校現場でのSOSの出し方教育の充実も必要ではないか」などの意見が出た。