木村泰子氏と大空小の卒業生ら トークセッション

卒業生やその保護者と大空小時代を振り返る木村氏(中央左)

大阪市立大空小学校の初代校長である木村泰子氏が3月24日、東京大学・弥生キャンパスで開催された公開シンポジウムで、大空小の卒業生らとトークセッションを行った。

木村氏と共に登壇したのは、卒業生の木梨翔太さんと繁田成士郎さん、そして成士郎さんの母・和美さん。

発達障害を持つ成士郎さんは、大空小が舞台となった映画『みんなの学校』で「セイちゃん」の愛称で登場する。

成士郎さんは小学4年生で大空小に転入する以前は、ほとんど学校に行けなかったと明かし、「大空小の前の学校では、クラスメートのいる教室とは別の教室にいつもいた。まるで独房にいるような孤独な気分だった」と話した。

母・和美さんも「学校は人手が足りないと話しており、先生と十分にコミュニケーションが取れず、私も子供も先生を信頼できなかった。誰に助けを求めていいのか分からず、身動きが取れなかった」と、大空小に転入する前を振り返った。

木村氏は「学校教育に関わる人は、成士郎君やお母さんの声にしっかりと耳を傾けてほしい。同じような思いをしている人がたくさんいる。学校はパブリックな場所であるはずなのに、どうして子供がありのままの自分で存在できないのか」と指摘した。

さらに4月から公立小学校の教員となる木梨さんに向けて、「学校は先生が良い先生になるためにあるのではなく、すべての子供が幸せになるためにある。その子が望んでいることや幸せは、本人にしか分からない。その子供の声に耳を傾けてほしい」とエールを送った。