「教員を縛り付けないで」 管理職らに学校改革セミナー

ドローンで撮影した動画で学校を説明する荒木貴之校長

「なぜ注目されるのか? 千代田・札幌新陽の学校改革とICT活用」と題し、教育管理職や学校経営者を主な対象としたセミナー(すららネット、リセマム共催)が3月26日、都内で開催された。校長ら約80人が参加。武蔵野大学附属千代田高等学院(東京都千代田区)の荒木貴之校長と、札幌新陽高校(北海道札幌市)の荒井優校長が講演し、それぞれが実施した学校改革について語った。

荒木校長は「カリキュラム・マネジメントや社会に開かれた教育課程が重視される中、教育課程編成権を持つ校長の力量が試されている。校長は存分に暴れていい」と強調。

自身の経歴を「公立中学校教員を務めた後、都教委の指導主事になり、私立小学校副校長や予備校の研究員を経て現職に就いた」と説明し、「経験で得た人脈をフルに活用することで、新たな学びが実現できている。学校のリソースだけで生徒を導くことへのこだわりを捨てなければ、生徒の可能性は伸ばせない」と語った。

また、「外部とつながる教育の実践にはICTが不可欠。Society5.0時代の学校教育のキーワードは『高速』『BYOD』『マルチデバイス』」だとした上で、「教員には『学校の仕事は50%にして、外部での活動に積極的に参加して』と声掛けしている。新たな学びに挑戦するよう生徒に推奨するからには、教員についてもパフォーマンスを縛り付けず、チャレンジを応援しなければならない」と語った。

荒井校長は企業から民間人校長になった経緯を語った上で、「学校の教員は『何を教えるか』に固執しがちだが、例えばICTは『手段』であって、それを教えることが目的ではない」と指摘。

「一番大事なのは『学校がどう変わるべきか』というビジョン。学ぶ者が教える者を越えるような環境を提供することが、これからの学校が持つ意義になる」と述べ、「新しい仕組みを作るのは並大抵のことではない。私も消えたくなるくらい悩んだ。必要なのは強い覚悟」と締めくくった。