ダンスで主体的・対話的な学びを 教員対象に日体大で研修

体で表現する指導について実技研修で伝える東海大学の中村なおみ教授

ダンスは教師の動きを模倣するものではなく、体を使った対話を通じて作り出されるもの――。全国ダンス・表現運動授業研究会が主催の研修会が3月26、27日の両日、日本体育大学で開催された。「ダンス授業における深い学びとは何か」をテーマに講演や実践発表、実技研修が実施され、全国から教員らのべ約100人が参加した。

初日の26日、東海大学の中村なおみ教授が「探求型のダンス学習での自分、他者、そして内容との対話」と題して講演。命令や号令で動きを教える一斉指導では、他者との関わりにつながらず、説明や指示に従った動きを覚えるだけになると強調。

教員の問いかけを受けながらグループで自由にダンスを創作することで、「自分はどう動きたいのか」「他者はどう動くか」といった内的・外的な対話が生まれると語った。

相撲(手前)や水泳などスポーツの感動を体で伝えようと話し合う

また、同研究会は1947年に設立されて以来、70年以上にわたって主体的・対話的に学ばせる授業実践を積み重ねてきたといい、「体育では技術の習得や、速さ・高さ・強さの追求に重点が置かれがちだが、ダンスでは、子供たちが自由に体を動かし、仲間との違いを認め合い、生かし合いながら、他者と共に動く経験の幅を広げることができる」として、ダンスを通じた深い学びの実現を参加者に求めた。

実践発表では、元小学校教員の山下昌江さんが体を大きく使った即興表現の指導について説明。

「他の教科と同じように、ダンスなど体育でも、何を学ぶか分からなければ子供は学べない。ワクワクさせ、『やってみたい』と思わせることが重要」と述べ、体で表現させながらグループで創作ダンスをさせた実践について語った。

2日目の27日は実技研修があり、参加者が授業を受ける側となって、テーマに沿って即興の表現に挑戦した。幼稚園・小学校の教員は「けん玉」「お手玉」などのおもちゃになり、イメージする音を生かして動きで表現。グループの仲間との違いを感じながら、さまざまな動きのバリエーションを互いに引き出し合った。

中学校・高校の教員は「スポーツ、感動の表現」をテーマに、グループごとに選択した種目の動きをデフォルメし、曲に合わせたダンスを創作。中村教授らの指導や問いかけを通じて改善を重ね、約30分間で作り上げたダンスをそれぞれ発表した。