新年度始まる 4月1日からの教育新制度

2019年度が4月1日から始まり、学校現場では、中学校で特別の教科「道徳」がスタートしたり、学習者用デジタル教科書の併用が可能になったりする。大学教育でも、教職課程コアカリキュラムの実施や、専門職大学制度の開始といった変化がある。新学習指導要領の全面実施や日本社会の変化など、これからの時代を見据えた教育に対応する。

小学校に続き、中学校でも特別の教科「道徳」の学習指導要領が全面実施を迎える。いじめ問題への対応を充実させ、「考え、議論する道徳」に転換する。教科化によって、授業では検定教科書を使用するようになる。評価では、数値による評価や入試での利用はせず、記述によって生徒の学習状況や成長の様子を継続的に把握し、指導に生かす。

新学習指導要領における「主体的・対話的で深い学び」の実現や、特別な配慮を必要とする児童生徒の学習上の困難を減らすため、学習者用デジタル教科書が学校現場で教科書として使用できるようになる。音声読み上げや拡大、関連教材とのリンクといったデジタル教科書の機能を生かした学習効果が期待される。

ただし、デジタル教科書の使用は特別な配慮を必要とする児童生徒の場合を除き、各教科の授業時数の2分の1未満とされ、それ以外では紙の教科書も使用する。文科省ではデジタル教科書の効果的な活用について定めたガイドラインを策定。指導上の留意点や効果的な活用方法を整理している。

教員養成では、各大学でコアカリキュラムに基づいた、新たな履修内容による教職課程が実施される。教職課程で共通的に習得すべき資質・能力を整理し、小学校での外国語教育やICT機器を活用した指導法、主体的・対話的で深い学びの視点に立った授業改善、チーム学校運営への対応など、新学習指導要領や学校現場の課題に対応するための内容が加わる。これに先立ち、中教審初等中等教育分科会教員養成部会は約20年ぶりに、全国の教職課程を対象にした再課程認定の審査を実施した。

この他、大学では短期大学制度創設以来55年ぶりとなる専門職大学・専門職短期大学制度が始まる。福祉やITなど、特定のプロフェッショナルになるための知識・理論と実践的スキルの両方をバランスよく学べるのが特徴で、卒業に必要な単位の3分の1以上は実習・実技が占める。19年度には、専門職大学・短期大学合わせて全国で3校が開設する。