子供の半数が受けられず ユニセフ、就学前教育で報告書

世界の約半数の子供が、就学前教育を受けられていない――。

初めて就学前教育に特化した「学びへの準備」の表紙

ユニセフ(国連児童基金)は4月9日、就学前教育に特化した初めての報告書「学びへの準備」を公表した。1年間の就学前教育を受けた子供は、学校や社会で必要なスキルを身に付け、留年したり、中退したりする可能性が減少するとし、各国政府に就学前教育への投資を求めた。

同報告書によると、世界で就学前教育を受ける年齢に達している子供のうち、約半数に相当する1億7500万人が就学前教育を受けられていない。特に低所得国では、就学前教育を受けている子供は5人に1人にすぎなかった。

就学前教育を受けた子供は、受けられなかった子供よりも、初期の読み書きや算数のスキルを修得する可能性は2倍以上高く、多くの子供が就学前教育を受けている国では、小学校卒業時点で、読解力と算数の最低レベルを修得できる子供が顕著に多いことが分かった。

同報告書は、家庭の経済状況、母親の教育レベル、地理的な要因、紛争などが、就学前教育の就学率に影響していると指摘。

世界的な就学前教育への投資の低さが、教員不足や教育サービスの低下を招いていると強調し、各国政府に対し、教育予算の少なくとも10%を就学前教育に充てるよう提言している。