松戸市で夜間中学開校 年齢・国籍さまざま新入生22人

教育機会確保法成立後、初めて開校する夜間中学の一つ、千葉県松戸市立第一中学校みらい分校(久保木晃一校長、稲積賢教頭)で4月16日、開校式・入学式が行われた。公立夜間中学校の新設は、22年ぶりとなる。10代から70代までの幅広い年齢、さまざまな国籍を持つ第1期生22人が晴れやかに入学し、学びへの期待に胸を膨らませた。

入学式を終えて記念写真を撮る生徒ら

同校は旧松戸市立古ケ崎南小学校の校舎を使い、各学年1クラスで編成。毎日、午後5時20分~8時45分まで、4時間の授業が行われる。音楽や美術、技術・家庭科、保健体育などの授業は生徒全員で受け、それ以外の教科は四つの学習コースに分かれて自分のレベルに合った学習に取り組む。日本語に不安のある生徒を対象にした授業もある。

松戸市では2017年から夜間中学の開設に向けた検討をスタートさせた。千葉県内では、市川市立大洲中学校夜間学級に続き、二校目の夜間中学となる。

久保木校長は高村光太郎の詩「道程」を引き合いに出し、「令和の時代を迎え、皆さんがこの学校の1ページ目となる。皆さんの前に道はないが、これから教職員とともに新たなみらい分校の道をつくっていこう」と呼び掛けた。

新入生代表で誓いの言葉を述べたブラジル出身の西チヨカさんは「ブラジルに生まれ、中学校は欠席しがちだった。来日し、結婚、子育てと日本人と変わらない生活を送ってきたが、わが子が学校生活の中で友人といろいろな経験を通して成長している姿を見て、私も学校生活をやり直したいと何度も思ったが、それはかなわぬ夢だった。今度こそ、この学び舎(や)でたくさんのことを吸収し、年齢もさまざまな学ぶ仲間と一緒に人生の新たな1ページを築いていきたい」と思いを語った。

式典終了後、記者団の取材に応じた1年生の小林真弓さんは「私が中学生の頃は男子が技術、女子が家庭科だったので、夜間中学では技術の授業が楽しみだ。仕事と介護をこなしながら通学しなければならないが、職場も協力的で、3年間通い続けたい」と抱負を述べた。

市民ボランティアが運営する「松戸自主夜間中学校」に通っていた2年生の倉持晴一さんは「自主夜間中学の仲間たちからは、『無理せずに頑張ってこい。体調には気を付けて』と励ましの言葉をもらった。クラスメートとうまくやっていけるか不安もある」と語った。

アルゼンチン出身で3年生のカンポ・マルコ・アンドレスさんは「2年前に日本に来て、日本語の会話はできるが、漢字はまだ十分に読めない。松戸市は私の生まれ故郷と似ている。自分の成長のために日本の学校で学び、日本の深いところまで理解したい」と胸を膨らませた。