GW明けの「学校に行きたくない」 適切な対応とは?

平成から令和への改元に伴う10連休だが、ゴールデンウィーク(GW)明けは、不登校が急増する可能性がある。「学校に行きたくないと感じている子供を、無理に登校させない」など、教員や保護者に適切な対応を呼び掛けている「不登校新聞」の石井志昴編集長に、連休前後、学校が注意すべきことを聞いた。

■1、2日なら休ませてもよい
連休明けの不登校の急増に警鐘を鳴らす不登校新聞の石井編集長

「GW明けに学校へ行きたくないという子供に、親や教師が『ここは頑張りどころだから学校へ行こう』などと言って無理に学校に行かせようとするのは、絶対に駄目だ」と石井編集長は強調する。

長年、不登校の問題と関わってきた同編集長によると、不登校は学校の長期間の休みが明けるタイミングで増えやすく、特に、5月のGW明けは、クラス替えなど新しい学校環境に慣れようとしたり、運動会・体育祭などの学校行事への準備を前にストレスを感じたりして、学校への苦しさを感じやすい時期だという。特に、学校の文化が大きく変わる小学1年生と中学1年生は要注意だ。

子供が登校しようとしても玄関の前で立ち止まったり、体調不良を訴えたりするなど、子供から何らかのサインが出ていることも多いが、中高生は自身が苦しんでいることを隠そうとする傾向があるため、GW前後の様子の変化を注意深くみる必要がある。

同編集長は「子供がこうしたサインを出せば、学校生活やクラスの人間関係で何かを我慢していて、限界を迎えている可能性が疑われる。むしろ1、2日程度ならば休ませ、気持ちを楽にさせた方が、その後、学校にも行きやすくなる」とアドバイスした。

■宿題もプレッシャーに

学校側にも配慮すべきことがある。例えば宿題だ。10連休に備えて宿題を出しすぎたり、GW明けに課題の提出や発表を予告したりすると、それが重圧になり、かえって学校に対する不安を大きくさせてしまう場合がある。

同編集長は「夜中までゲームをして生活リズムが崩れるのではないかと心配になり、多くの宿題を出す学校もあるようだが、むしろ宿題をしなければならないというプレッシャーを与えてしまうことにもなる。GWの間、大人は介入せずに、子供を思いきり遊ばせた方がリフレッシュになる」と指摘した。

学校や教員の不登校対応のポイント

GW明けに休みがちになった子供への対策では、家庭と学校、そしてフリースクールなどの外部との連携がポイントになる。子供の欠席連絡は毎朝、家庭から学校に電話で連絡するようになっているケースが一般的だが、休みがちな子供と保護者の間では毎朝、「学校に行くのか、欠席するのか」で「格闘」があり、それが親子にとって心理的な負担になることも多い。

そこで、そうした家庭に対しては、学校が家庭に「子供がその日『学校に行ったら』連絡する」という柔軟な対応を取るようにすることも有効だという。また、普段から学校が近くのフリースクールなどと連携し、子供や保護者が学校だけでなくフリースクールにも相談しやすくする体制を築いておけば、学校や家庭が問題を抱え込まずに、早いうちから適切な対応が取れるようになる。

同編集長は「不登校傾向の子供は10人に1人いるとされ、連休明けの対応は勝負どころ。GWの前に家庭にも呼び掛け、『学校に行くのを渋ったら行かなくてもいい』『つらかったら誰かに相談してほしい』、この二つを子供たちに伝えてほしい。相談先は親や教員以外にも、自治体がやっているSNSの相談窓口などもある」と話した。


【不登校新聞】不登校の子供を持つ保護者やフリースクールの市民団体が母体となり、1998年に創刊された不登校の情報・交流紙。月2回、タブロイド判で3500部を発行するほか、ウェブ版も展開する。当事者視点の編集方針の下、不登校経験者や著名人への取材など、紙面を通して「学校以外の道は死だけではない」と訴える。