「通信制をEdTechでアップデート」 未来の教室研

経産省「『未来の教室』とEdTech研究会」は4月26日、第8回会合を開いた。広域通信制高校である角川ドワンゴ学園N高校と明蓬館高校が、デジタルツールを活用したユニークな教育活動事例を報告。委員らは、通信制高校のEdTech活用を軸に、教育のイノベーションの可能性を議論した。

通信制高校の可能性を議論する委員ら

N高校ではホームルームに、チャットを主体としたコミュニケーションツール「Slack」を活用。また、プロの外部講師による指導や、起業を目指すなどする部活動も行っている。

発達障害のある生徒を受け入れる明蓬館高校は、オンラインシステムを活用して、生徒のニーズに応じた個別支援を充実。発達障害のある人が生まれつきの優れた才能を伸ばし、安心して学べる環境を構築した。

委員からは「不登校の生徒が学ぶ機会の確保という観点では、中学校段階からの接続、融合にも取り組むべきだ」「21世紀の学びでは、画一的に人を育てるのではなく、個人のニーズに合わせた自由度が必要だ」など、両校の取り組みを評価する意見が出された。

同研究会座長代理の佐藤昌宏デジタルハリウッド大学大学院教授は「通信制をEdTechによってアップデートし、全日制や定時制の高校も含め、自分自身で学習を管理できる生徒には、多様な学びを受けられるようにすべきだ」と提案。

学習管理システムや個別の学習履歴(スタディログ)を活用した個別学習計画を策定することで、不登校や発達障害、特殊な才能を持った生徒(ギフテッド)の学びに対応でき、オンライン動画などを充実させれば、家庭でも高度な内容を学習できると述べた。

今後、同研究会では第2次提言の取りまとめに向けた検討に入る。「未来の教室」実証事業の成果を踏まえ、STEAM教育のプログラム開発・普及や学校のICT環境整備、学習について、履修主義ではなく到達度主義に基づいた場合の、法令解釈の検討などが盛り込まれる見通し。

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