初等中等教育の見直しで「特別部会」を設置 中教審

未来社会(Society5.0)に対応した学校教育や、教員養成の在り方を総合的に検討している中教審は5月8日、初等中等教育分科会を開き、先に柴山昌彦文科相から受けた諮問内容が多岐にわたることを踏まえ、議論を効率的に進めるため、新たな部会として「新しい時代の初等中等教育の在り方特別部会」を設置することを了承した。中教審では、2022年末をめどに答申をとりまとめる考え。

特別部会の設置を了承した中教審初等中等教育分科会

特別部会は文科省の政令で設置される。今後の審議は、(1)特別部会で諮問事項全体を複数回にわたって横断的に議論する(2)特別部会の議論を踏まえ、上部組織となる分科会で論点整理を行う(3)分科会の論点整理に基づき、検討事項ごとに教育課程部会や教員養成部会などの各部会で審議を深め、審議結果を特別部会に報告して議論の整合性を図る(4)特別部会の報告を踏まえて、分科会でとりまとめを行う――という議事進行を想定している。

今年4月、柴山文科相が中教審に行った諮問内容は、①義務教育②高校教育③外国人児童生徒への教育④教員のあり方や教育環境の整備――の四つのテーマで構成されている。

このなかには、小学校の学級担任制を一部見直して小学5年生ごろから教科担任制を導入することと、それに伴う教職員配置や教員免許制度の見直しなど、義務教育の大幅な改革につながる内容も含まれている。

高校教育では、普通科をはじめとする学科の改革、定時制・通信制課程のあり方、STEAM教育の推進、地域や高等教育機関との連携などが盛り込まれた。

出席した委員からは「審議内容が多岐にわたっているので、総論的に審議を進めると、『議して決せず』になる恐れがある。審議の工程表が必要だ」「議題の優先順位を示して、審議の途中であっても、できるところからアクションを示していくことが極めて重要だ」といった意見が出された。

また、この日の初等中等教育分科会では、先に答申をまとめた学校における働き方改革について、答申内容を踏まえた文科省の取り組みを確認した。

文科省は今年1月、教師の勤務時間管理を徹底し、超過勤務を1カ月に45時間以内、年間で360時間以内とするガイドラインを定め、教師の業務内容を明確化・適正化することなどを打ち出している。