7日以上の欠席で情報提供 虐待の対応で手引き作成

千葉県野田市で当時小学4年生の女児が保護者からの虐待を受けて死亡した事件を受け、文科省は5月9日、児童生徒への虐待に対する、学校の教職員や教育委員会の対応指針をまとめたマニュアルを公表した。マニュアルでは、虐待の疑いを児相などに通告した児童生徒に対しては、7日以上学校を欠席した場合、速やかに関係機関に情報提供するよう求めた。

マニュアル公表にあたり記者会見する大濱健志初中局児童生徒課長

同省が教職員や教委向けに、このようなマニュアルを制作するのは初めて。同省では各教委などに向けて周知徹底を図る方針。

マニュアルは▽虐待についての基礎知識▽児童生徒に対する観察から通告までの対応▽児童相談所などへの通告後の対応▽児童生徒・保護者との関わり方転校・進学時などの対応――の4部から成る。

野田市の事件で浮き彫りとなった課題を踏まえ、▽児相などへ通告を行った児童生徒が7日以上、学校を欠席した場合は速やかに関係機関に情報提供する▽保護者が威圧的・拒絶的な態度をとる場合でも、学校は毅然(きぜん)とした対応をとる――などが盛り込まれた。

学校や教職員に対して、虐待の早期発見に対する努力義務や、発見時の関係機関への通告義務を明記。

虐待を受ける子供の特徴をまとめたチェックリストのほか、健康診断や水泳指導時など、教職員が虐待を早期に発見できるポイントを示した。

通告の判断については▽虐待の確証がなくても通告する▽保護者との関係よりも児童生徒らの安全を優先させる▽通告は守秘義務違反にはならない――などのポイントを整理し、虐待の疑念を抱いた時点で速やかに関係機関へ通告するよう求めた。

文科省初等中等教育局児童生徒課の大濱健志課長は「保護者から親権を盾に威圧的な態度をとられた場合でも、保護者との関係を優先させることなく、学校や教委は毅然とした対応をとらなければならない」と強調した。