自走式ドローンのプログラムに挑戦 体験型授業で

東京都中央区立常盤小学校(永井勝巳校長、児童251人)で5月15日、「キッズドローンプロジェクト」と題した体験型授業が、5年生33人を対象に実施された。日本TCS(本社・東京都港区)と連携した取り組みで、自走式のドローンを活用したプログラミング教育を通じ、プログラミング的思考を育む狙い。

プログラムを組んで自走式のドローンを動かした

授業は90分間のワークショップ形式で、四つのステップに分けて実施された。

ステップ1「知る」では、講師を務める同社の担当者が、ITにより小学生の生活がどれほど変わったかを、25年前と現在とで比較しながら説明。

続くステップ2「考える」では、身近な行動を順序立てて考えさせ、プログラミング的思考の基本を伝えた。

ステップ3「体験する」では、児童が主体となって活動。サポーターの助言を受けながら各自でタブレットを用い、プログラミングの基礎を学んだ後、4~5人のグループに分かれ、プログラムを組んで自走式のドローンを動かす活動に挑戦した。

講堂に設けられたコースには複数のチェックポイントの他、跳び箱やマット、パイロンなどの障害物が置かれた。「ジャンプ」「スピン」などで障害物をよけ、全てのチェックポイントを通り、スピードをコントロールしながらドローンをより早くゴールに到達させるにはどうしたらいいか、メジャーや分度器で必要な数値を測りながらプログラミングした。

実際にドローンを動かしてみると、どのグループも狙いと違う動きをしたと言い、それぞれ試行錯誤しながら調整。想定どおりに動いたグループからは大きな歓声が上がった。

ドローンへの指示に必要な長さや角度を計測

最後まで失敗続きだったグループの児童は「欲張っていろいろな動きを入れすぎたけれど、またやれる時があれば成功すると思う。すごく楽しい」と話した。

授業の終わりはステップ4「未来を描く」で、ドローンを通じて狙いが実現する楽しさを体験したことを踏まえ、プログラミングの進化で変わる未来について、それぞれの自由な発想を発表した。

TCSは本社がインドにあり、担当者は「インドではICTやデジタル技術を用いた理数教育が進んでいる。そのノウハウを日本の教育現場で活用し、将来のSTEM人材の育成に貢献したい」と語る。

永井校長は「新たな取り組みが次々と始まる中で、学校が全てをまかなうのは難しい。外部の専門家の協力を得ながら学習を効果的に展開することが、今の管理職に求められている」と述べ、「小学生にとって、具体的な教材を介して新たな学習に入るのは非常に有効。今回の授業をきっかけの一つにしながら、論理的に考える力を育み、教科の学習に生かしてほしい」と語った。