日本語教師の資格創設へWGを設置 日本語教育小委

在留外国人に対する日本語教育の在り方を検討している文化審議会国語分科会は5月17日、日本語教育小委員会を開いた。日本語教師の資格創設を協議する「日本語教育能力の判定」、国として日本語教育の統一的な標準の策定を目指す「日本語教育の標準」の二つのワーキンググループを設置することを決めた。

日本語教育について議論する委員ら

文化庁によると、日本の在留外国人は1990年末の約108万人から2017年末には約256万人に増えており、日本語学習者数も1990年末の約6万人から2017年末には約24万人に急増した。

今後も在留外国人のさらなる増加が見込まれる中、日本語教育を担う専門家として日本語教師の質と人数の確保が課題となっている。

一方、入管法改正で特定技能の在留資格が新設され、就労目的の外国人が入国する際に一定の日本語能力が課せられることになったが、国として日本語教育の統一的な標準が策定されていないのが現状。

日本語教育小委員会では、二つのワーキンググループを設置し、こうした喫緊の課題について、それぞれ対応の方向性を見極めていく。

日本語教育能力の判定に関するワーキンググループでは、日本語教師の日本語教育能力を判定する仕組みを整備し、日本語教師としての資質や能力を証明する資格の創設が焦点となる。9月にも中間報告をまとめる見通し。

文化庁の調査によると、日本語教師の教育能力をめぐっては公益法人や民間企業などによる能力試験や検定などが16種類存在している。試験や教育実習などを通じて日本語教師の質の確保が求められると同時に、増え続ける在留外国人のニーズに対応するために必要な日本語教師の人数を満たすことも課題となっている。

この日の出席者からは「筆記試験だけではなく、教育実習や更新研修などを整備しないと、日本語教師の質が確保できない」との意見が出た一方、「資格をあまり厳格にしてしまうと、日本語教師のなり手が足りなくなる」といった懸念も表明された。

日本語教育の標準に関するワーキンググループでは、国内外の日本語学習者が日本語の習得段階に応じて求められる日本語教育の内容や方法を示し、外国人が適切な日本語教育を受けられ、その成果を評価できる標準作りを目指す。来年1月にも1次報告をまとめる見通し。