高校にスクールポリシー 教育実習で適正判断、自民提言

自民党の教育再生実行本部(本部長・馳浩元文科相)は、高校普通科の見直しなどを盛り込んだ第12次提言を取りまとめ、5月17日に開催された政府の教育再生実行会議に提出した。全高校に対し独自の教育理念に基づく「スクールポリシー」の策定を義務化し、普通科に「サイエンス・テクノロジー科」や「アスリート科」などを設置できる新たな枠組みを示した。教員の質の確保では、教育実習前に「適正判断システム」を導入するなどの論点を示した。

自民党の新たな高校普通科のイメージ

提言は、高校の普通科が偏差値で輪切りされ、大学入試に対応した指導を重視するあまり、生徒の能力や個性に十分対応できておらず、学習意欲の低下にもつながっていると指摘。普通科のあり方を見直し、新たな枠組みを創設すべきだとした。

全ての高校が教育理念に即した入学者選抜や教育課程編成、卒業認定などの方針(スクールポリシー)を策定するようにし、これからの時代に求められる人材育成や生徒の才能を伸ばす教育内容に転換する。

例えば、普通科に「サイエンス・テクノロジー科」や「アスリート科」などを設置可能にするほか、専門学科では、産業構造の変化を踏まえ、教育内容や設備を刷新。学科名称の見直しも含め、抜本的な強化を図る。

また、定時制、通信制高校が勤労青年のための教育の場から、不登校や中途退学経験者の受け皿となっている実態を踏まえ、「高等学校の定時制教育及び通信制教育振興法」を改正する。

教員養成では、論点として、教育実習前に「適正判断システム」を実施し、適正があれば教育実習を長期間、丁寧に実施するようにしたり、教員養成大学の教員の現場経験を義務化したりすることを論点として提示した。

また、現在は廃止されている、教職に就くと奨学金の返済が免除される「教師奨学金返済免除制度」の復活や、現職教員を対象とした教職大学院の授業料無償化なども挙げた。