小学生がコロンビアのボッチャ選手と交流 共生社会を学ぶ

国際交流と障害者理解の一助に――。東京都の品川区立源氏前小学校(守田由紀子校長、児童233人)で5月24日、コロンビア共和国のボッチャ代表チームと児童の交流イベントが開催された。

コロンビアの代表選手に球の投げ方を教わる児童

同国のパラリンピック委員会は、東京2020パラリンピック競技大会のキャンプ地を品川区とする合意書を3月22日に取り交わしている。フリオ・アビラ会長は「メダル獲得を期待されている選手が品川区でお世話になる。数々の困難を乗り越えてきた選手と品川区民が交流を深める場を設けていただければ」と要望していた。

これに対し濱野健区長は「区内に大使館のあるコロンビア共和国とはこれまでも交流を深めてきた。選手が最高のパフォーマンスを発揮できるよう力を尽くし、区民との交流の場を設けたい」と表明。今回の交流イベントが実現した。

参加したのは源氏前小学校の3年生児童と、ボッチャのコロンビア代表選手3人。児童はボッチャのルールを学んだ後、3~4人のチームで対戦。選手から球の投げ方のポイントを教わったり、判定をしてもらったりして、初めてのボッチャを楽しんだ。

対戦後は、児童から選手への質問タイム。児童が「なぜボッチャをやるようになったのか」と尋ねると、選手の1人が「私が生まれ育ったのは交通手段がほとんどないようなへき地。16歳のとき、代表チームのコーチから『君の村で最初のパラリンピック選手にならないか』と声を掛けられたことがきっかけになった」と説明。さらに、「ボッチャの選手になれたおかげで、多くの国を訪れてさまざまな文化に触れ、たくさんの人と出会うことができた。信じていればきっと夢は叶うと実感している」と続けた。

「いつから車いすに乗っているのか」という問い掛けに、別の選手は「16歳で病気になり、歩けなくなってから。リハビリでボッチャに出会い、2年で代表選手になった。うまく行かないときもあるが、懸命に取り組むことで困難を乗り越えている」と回答。児童は最後まで熱心に聞き入っていた。

守田校長は交流の狙いを「オリ・パラ教育を通じて、国際社会で活躍できる人材を育てること」とした上で、「重視しているのは異文化などを含めた多様性の尊重。今回は障害者理解を深めるきっかけでもある。この機会を通じて、共生社会の大切さを考えられるようになってほしい」と力を込めた。