夜間中学の協議会が報告案 新たに全政令市で設置目指す

教育機会確保法の施行から間もなく3年を迎えるのに伴い、夜間中学の現状と課題を検証している文科省の「夜間中学設置推進・充実協議会」は5月24日、第4回会合を開き、報告案を取りまとめた。これまでの、各都道府県に少なくとも1校の夜間中学を設置するという目標に加え、新たに全ての政令市における夜間中学の設置促進を掲げた。

夜間中学の充実について報告案を取りまとめた協議会

報告案では、教育機会確保法の夜間中学に関する条文に応じて、現状と課題を整理した上で、今後の取り組みの方向性をまとめた。文科省は示された方向性を基に、夜間中学の充実に向けた予算確保や教育機会確保法を受けた基本指針の改訂に生かす考え。

夜間中学は現在、9都道府県27市区に33校が設置されているが、教育振興基本計画などで掲げる「全ての都道府県に少なくとも一つの夜間中学を設置する」という目標の達成は難しい状況にある。報告案では、夜間中学の整備に向けて、都道府県での設置を引き続き促すほか、人口規模や都市機能を踏まえ、全ての政令市に夜間中学を設置することを促進するとした。

また、夜間中学の設置や運営に関して都道府県と市町村が連絡調整を行う協議会についても、全ての都道府県で設置するようにし、都道府県の主導で、夜間中学を設置している市町村以外の地域からも、生徒の受け入れが進むように促すとした。

さらに、高齢者や外国人、不登校経験者など、多様な背景を持った生徒が夜間中学に通っている実態を踏まえ、養護教諭や日本語指導補助者、母語支援員、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーなど、専門人材の配置を促進することも盛り込んだ。