教員免許ない男性が公立小で授業 「紛失した」とうそ

千葉県教委はこのほど、我孫子市立小学校で臨時講師として任用していた男性(23)が教員免許状を所持していないまま勤務していたことが判明したため、任用を無効としたと発表した。

教職員課によれば、東葛飾教育事務所は2019年2月、「免許取得見込み証明書」の提出がないまま4月からの任用手続きを進めた。男性は19年3月に大学を卒業しており、同月下旬には同事務所に免許の原本を提出する必要があったが提出せず、同事務所も確認しないまま任用した。

5月7日、県教委が全教員に毎年行う所有免許状調査の際に、校長が免許の提出を求めたところ、男性は「紛失した」と説明。同10日、同事務所が改めて聞き取りをしたところ、取得していなかったことが判明した。

男性は取得に必要な大学の単位は修得していたが、免許の申請を怠っていた。県教委の聞き取りに「申請を忘れたが、免許がなくてもなんとかなると思った」と話したという。

県教委は男性について、勤務態度は良かったとして給与の返還は求めない。教職員免許法違反容疑での告訴も検討していないとしている。

男性が担任をしていた1年生のクラスで、4月11日から5月10日までの間に実施した授業のうち、単独で実施した12コマ分については、児童の負担にならないよう、清掃の時間を使ったり、1コマを分割したりして補習を実施する。現在は新たな臨時講師が着任しているという。

同課の担当者は教育新聞の取材に対し、「通常は教育事務所が取得見込み証明書を確認した上で手続きを進め、免許の原本が提出されてから任用する。しかし、事務的作業が多い時期で、特に小学校教員が不足しているという現状もあり、確認が不十分になってしまった」と釈明した。

県教委は再発防止策として、▽管理職による教員免許状や免許更新申請に関する証明書の原本確認を指導する▽教員免許状未提出者のチェック表を作成し、教職員課と教育事務所で情報を共有しながら相互確認体制を強化する▽年度末の人事異動に向けた任用業務の際に、新規に採用される者の教員免許状の原本確認を徹底する――などを示している。