「蛮行に怒りのやり場が無い」 カリタス小で校長ら会見

川崎のスクールバス襲撃事件で、カリタス小学校(内藤貞子校長、児童645人)は5月28日夕、記者会見を開き、齋藤哲郎理事長が「何ともいえない蛮行によって、落ち度の無い子供たちと、愛情深く子供を育んでこられた保護者が被害にあった。怒りのやり場が無い、痛恨の極みだ」と悔しさをにじませた。

記者会見する齋藤理事長、内藤校長、倭文教頭(左から)

会見に望んだのは、齋藤理事長、内藤校長、倭文覚(しとり・さとる)小学校教頭、高松広明法人本部事務局長の4人。

同校はキリスト教カトリック系の私立学校で、学校法人カリタス学園が運営。スクールバスは最寄り駅のJR・小田急登戸駅付近から小学校前までピストン運行しており、6本目のバスで惨劇は起きた。駅の改札口からバス停までは毎回教員が手分けして、児童を引率していたという。

事件当時、児童を引率していた倭文教頭は、「列の後方から児童の叫び声が聞こえた。犯人が両手に長い包丁を持ち、児童に振り回しながらスクールバスのほうに走ってきた」と生々しい状況を語った。

内藤校長は「子供たちの命あっての教育。一番心配なのは児童の心のケアだ」と述べ、神奈川県や川崎市に依頼し、スクールカウンセラーなどの配備を進めるとした。

さらに小学校と系列の幼稚園で今月31日まで、女子中等高等学校で29日まで休校すると発表した。

記者会見に先立ち行われた保護者対象の説明会では、保護者から▽複数の駅からスクールバスを出し子供たちを分散させてほしい▽スクールバスの待ち時間を短縮してほしい▽子供たちの心をケアするプログラムを考えてほしい――などの提案があったという。

内藤校長は、児童らに女児が死亡したことをまだ伝えていないと明かし、「子供たちや保護者に配慮し、来週には全校集会で伝えたい。学校としてできうる限りのことを尽くして、これからも子供たちを守っていきたい」と声を振り絞った。