子供の安全対策などを議論 有識者会議で施策を評価

内閣府の「子供・若者育成支援推進のための有識者会議」は5月30日、第2回会合を開いた。子供の自己形成のための支援や安全確保などをテーマに、「子供・若者育成支援推進大綱」に基づいて関係府省庁の取り組みを評価した。委員らからは、川崎市でのスクールバス襲撃事件を受けて安全対策を求める意見や、施策の効果検証方法の妥当性を疑問視する声が上がった。

滋賀県大津市で散歩中の保育園児が巻き込まれ死亡した自動車事故や、川崎市の事件が続いたのを受け、委員の清永奈穂ステップ総合研究所所長は「犯罪や事故からの予測と回避だけでなく、克服という視点も重要だ。教員を対象とした防犯講習会の中身が問われるようになる。犯罪や事故の前兆を読み取る力も含めた研修が必要。教員だけに任せるのではなく、危険箇所の点検など、地域と連携して組織的に取り組む体制が重要だ」と述べた。

会合では、子供の自己形成支援のうち、日常生活能力の習得に関する施策として、文科省から「朝食を毎日食べている児童の割合」が、大綱を策定した2016年度は小学6年生で87.3%だったのが、18年度は84.8%に、同じく中学3年生では83.3%から79.7%に減少したことが報告された。また、読書活動の推進では、高校生の不読率が依然として高いことが課題として報告された。

これについて、委員で本紙論説執筆者の藤川大祐千葉大学教授は「施策のターゲットが平均層に当たっている。朝食が食べられない子供は、家庭環境で共働きや貧困などの事情を抱えている場合が多く、こうしたリスクの高い子供や家庭にターゲットを当てた施策をすべきだ。高校生は読書時間を削り、その分を受験勉強の時間に充てている。単に高校生の不読率を問題とするのではなく、高大接続改革などを踏まえ、効果のある改善策を検討すべきだ」と指摘した。