大学入試の公正性確保へ共通ルール 有識者会議最終報告

一部の大学の医学部で女子を不利に扱うなど不適切な入試が行われていた問題で、文科省が設置した「大学入試の公正確保の在り方を検討する有識者会議」は5月31日、全大学の学部学科で入試の公正性を確保する共通ルールをまとめ、最終報告を公表した。

受験生の性別や年齢、出身地を理由に一律の差を付けることは不適切だとした上で、同窓生の子供を対象とした特別枠を設ける場合は丁寧に説明することや、補欠合格者に対する繰り上げ合格についても手続きの透明性を確保することが盛り込まれた。

最終報告では、大学入試における公正性について▽広く社会からの理解を得られる方法により実施することが重要▽入試のプロセス全体を通した公正確保が必要――などと整理した。

その上で、入試のプロセス全体を通し公正確保をするための必要事項として、①合理的で妥当な入試の実施方針・方法を具体的に定める②定めた実施方針を社会に公表し、周知する③定めた実施方針を順守して入試を実施する④入試の実施結果の妥当性を説明できる――の4点を明示。

公正確保に向けた取り組みでは、▽学生募集▽出願手続き▽個別学力検査▽小論文、面接、実技検査▽合否判定▽合格発表、繰り上げ合格、成績開示――など段階分けし、細かく示した。

さらに留意点として▽推薦入試やAO入試など入試の多様化▽入試に求められる透明性確保と機密性確保の両立▽「公正」の基準について時代や社会一般の感覚に合わせ見直す必要性――などが挙げられた。

また、文科省に対して、不正入試が疑われる事案が発覚した場合には、相談窓口を設置するなどの対策をとるよう求めた。

文科省はこの最終報告の内容を6月上旬に公表する2020年度の大学入学者選抜実施要項に盛り込み、入試に反映するよう各大学に求める。