未来の教員に求めるものは? 経産省・浅野室長らが議論

「私たちがグローバルティーチャーに求めること」をテーマに、経産省の浅野大介教育産業室長らが6月2日、都内でパネルディスカッションを開催し、未来の教育の在り方や教員像について語り合った。参加者からは教員の多忙化などについても質問があり、議論は多岐にわたった。

未来の教育の在り方などを語り合うパネリストら

パネリストは浅野室長に加え、▽立命館大学 伊坂忠夫副総長▽デジタルハリウッド大学大学院 佐藤昌宏教授▽日本マイクロソフト文教営業統括本部 中井陽子統括本部長――の4人。

浅野室長はこれからの教育に対し、「『創(つく)る』と『知る』の循環が必要。何かを知ることが目的ではなく、『創るために知る』と、心にとどめておかなければならない」と話した。

続いて伊坂教授は「学校は地球規模の課題に取り組める『グローバル・シチズンシップ』を持った人材を輩出しなければいけない。いろいろな教科を越境しながら、そんな人材を形成できる教員が求められるだろう」と述べた。

社会や企業が求める人材について、中井統括本部長は「これからはコラボレーション力、周りの人を巻き込む力がある人材が求められる。一人で100点ではなく、周りの優秀な人を巻き込んで120点取る人を評価したい」と話した。

後半には質疑応答の時間が設けられ、参加者の教員からは「ICT教育をはじめ、自分自身が時代や社会の変化に対応できるかが不安だ」といった声が上がった。

それに対し佐藤教授は「デジタルデバイスのテクニカルな部分に振り回される必要はない。デジタル世界の地図上に、自身の羅針盤をしっかり持ってほしい。目の前の児童生徒をどのような学びに導くか具体的な目的を描ければ、不安も小さくなるはずだ」とアドバイスを送った。

これに加え、参加者からは日本の教員の多忙化や働き方改革についての意見が寄せられ、経産省で進める業務内容を管理する教員用アプリの構想が、浅野室長より明かされた。

浅野室長は「まずは各教員の1日の業務内容を洗い出し、課題を見える化し、改善する必要がある。今夏をめどに具現化させていきたい」と話した。