高校生のスマホで協働学習を支援 神奈川県がMSと協定

ICTで探求的な学びや教師の働き方改革を支援――。神奈川県教育委員会は6月4日、県立高校のICT活用をめぐり、日本マイクロソフトと包括的な協定を締結した。県教委が推進する「県立高校生学習コンソーシアム」に同社が参加し、県立高校のクラウド環境を生かし、生徒のスマホを利用して「総合的な探求の時間」の協働学習をしたり、校務改善を支援したりする。

協定書を取り交わした県教委の桐谷教育長(右)と日本マイクロソフトの佐藤知成パブリックセクター事業本部長

県教委では2018年度から、県立希望ヶ丘高校をステップモデル校に指定し、日本マイクロソフトが提供する「Microsoft365 Education」を使ったクラウドによるICT環境を整備。タブレット端末や生徒のスマートフォンからアプリを使い、協働学習やポートフォリオの作成などを展開してきた。また、教師がクラウド上で教材を配布したり、生徒のスマートフォンを使ってアンケートを実施したりするなど授業面で大きな変化があっただけでなく、職員会議の時間短縮やペーパーレス化など校務改善でも成果がみられた。

県教委では今年夏ごろまでに全ての県立高校で生徒のスマホなどからも接続できるインターネット回線を整備する予定で、生徒個人が保有する端末を活用したBYODによるICT環境の実現を目指している。

協定を契機に、県教委は希望ヶ丘高校の取り組みをモデルに、クラウドを利用したICTによる協働学習の実施をはじめ、指導法の改善や働き方改革を他校にも広めたい考えだ。特に校務改善では、アプリを利用した勤務時間の可視化やテレワークの実現なども視野に入れている。

県教委の桐谷次郎教育長は「これまでの学びのスタイルだけでは、これからの時代についていけない。ICT分野が社会のインフラとして重要になる中、今回の協定締結は神奈川の高校生にとって大きな力になるだろう」と述べた。