難聴児の早期支援を充実 文科・厚労合同PJが報告書

難聴児の早期支援に向けた施策を検討している、文科省と厚労省の合同プロジェクトは6月7日、第4回会合を厚労省で開いた。聴覚障害の特別支援学校などにおける、3歳未満の難聴児への教育相談の充実などを盛り込んだ報告書を取りまとめた。

共同議長の浮島文科副大臣(左)と大口厚労副大臣

同報告書では、特に0~3歳の難聴児への早期介入について、現状は適切なタイミングで医療や療育の提供がなされておらず、自治体や医療機関、学校などとの連携体制が不十分であると指摘。

早期支援を促すため、保健・医療・福祉・教育の各機関が連携し、新生児期から乳幼児期、学齢期まで、一貫した支援体制を都道府県ごとに整備するよう求めた。

具体策として、国が2021年度までに難聴児の早期発見・療育を推進する基本方針を作成し、それに基づいて都道府県は「難聴児早期発見・早期療育推進プラン」を作成する。

また、新生児聴覚検査の実施率向上を図る。

難聴児への療育では、特別支援学校や既存の施設を活用するなどし、各都道府県に1カ所以上、難聴児支援のための中核機能を整備するほか、聴覚障害の特別支援学校で行われている3歳未満を対象とした難聴児の乳幼児教育相談を拡充する。

プロジェクト会合の共同議長である大口善德厚労副大臣は会合終了後の記者会見で、「難聴は早期に発見し、適切な支援を行えば、音声言語の発達の促進やコミュニケーション手段の早期獲得ができる。全国どこに住んでいても早期発見、療育、支援ができるようにすることを目指していく」と強調した。

浮島智子文科副大臣は「これまで0~2歳の子供たちには、医療機関などの専門的な療育に加え、地域の聴覚障害の特別支援学校で乳幼児教育の相談として支援を行ってきた。こうした取り組みの重要性を踏まえ、しっかり広げていきたい。早期支援の充実に向けて、特別支援の果たしてきた役割や取り組みを生かすことが重要だ」と述べた。