不登校で教育支援センター義務化目指す 文科省合同会議

文科省は6月7日、「不登校に関する調査研究協力者会議」と「フリースクール等に関する検討会議」の合同会議を開き、教育機会確保法の施行状況に関する議論のとりまとめ案をたたき台として、不登校やフリースクールの課題を議論した。不登校児童生徒の学習支援や相談の窓口として、教育支援センターの設置を全国の自治体に義務化することを目指すとともに、不登校の児童生徒の学習状況や家庭環境などを記載した「児童生徒理解・支援シート」を活用して、関係機関の情報共有を図ることなどで一致した。

会議では、冒頭、小・中学校の不登校児童生徒数は2017年度で14万4031人となり、在籍児童生徒数の1.5%を占め、13年度以降5年連続で増加していることが報告された。

その上で、不登校の児童生徒が教育を受ける機会を確保するよう求めた教育機会確保法や基本指針の内容が教職員に十分周知されておらず、必要な対応が徹底されていないと課題が指摘された。

不登校児童生徒の学習支援や相談の拠点となる教育支援センターについては、2018年段階で全国に1295カ所、約6割の自治体に設置されているとの実態が報告された。

出席した委員からは「自治体によって教育支援センターの取り組みに差が大きい。自治体が整備しやすいよう、予算措置を含めた対応が必要」「大学の教育学部や図書館、児童館などと連携した取り組みが有効だが、教育支援センターの活用策が自治体に浸透していないため整備が遅れている」といった意見が出された。

「不登校で家に閉じこもっていた児童が、やっと家を出て、それでも学校にいけないので、児童館に行ったところ、職員から『なにやってんだ、学校サボって』と言われたケースがあった」と事例をあげ、「不登校の児童生徒に対してどのように接するのがいいのか、教職員でさえ、わかっていないこともある。専門家が窓口になる教育支援センターの意義は大きい」との指摘もあった。

こうした議論を受け、会議では、教育支援センターの設置を全国の自治体に義務化することが望ましいとして予算措置を含めた政府の対応を促した。

また、不登校の児童生徒に関わる教職員や施設関係者が、児童生徒の学習状況や家庭環境、経済状況がわからないために対応を誤る事態があることも紹介され、「児童生徒理解・支援シート」を活用して、関係機関が情報共有を行う重要性も強調された。

文科省では今回の議論を踏まえ6月21日に、不登校に関する調査研究協力者会議とフリースクール等に関する検討会議に、夜間中学設置推進・充実協議会を加えた三者の合同会議で、再び議論のとりまとめ案について協議を行う。